ゆるやかな時間のはじまり
 15年ほど前、東京都の海辺・大きな河のほとりで、とある女の人が、公園にネコがいることに気付きました。ネコ達はかわいらしく、おなかを減らしているようだったので、彼女はエサをあげ始めました。
 そうしたら、ネコを嫌いな人がいて「ウンチが困るのよねぇ、汚いわ」と言ったので、「そりゃそうだ」と思った彼女は掃除もすることにしました。
だってゴハンを食べたらウンチも出るんだもんね。
  また別の人が、「かわいいけど、野良猫が増えるのは…」と言ったので、生まれた仔ネコは、家で飼ってくれる人にあげることにしました。
が、次々生まれてキリがないと気付いたので、お母さんネコには不妊手術を受けてもらうようにしました。
ここのネコ達が、できるだけ嫌われないようにしたかったのです。
そのうち、彼女が公園に行くと、ネコ達がみんな集まるようになりました。
すると、人間も彼女に興味を持ちました。
「みんなアナタのネコなのですか?」「一人で世話をするの大変でしょう」「こんなに集めて、どうする気なんだ?」「庭を荒らす前に追い払ってよ」「私もお手伝いできること、ありますか?」
やさしい言葉ばかりではなかったけど、声をかけられる機会が増えて、仲間も少しづつ増えました。
朗らかなオバさん、ぶっきらぼうだけど、動物には笑顔がこぼれるオジさん、元気なお姉さん、控えめで親切な男の子、毎朝散歩にやってくる犬たち。
年齢も性別も仕事も、何もかもが違うけど、みんな公園にネコがいること、その命を大切に思ってくれる人ばかりでした。
ネコと、すてきな仲間に囲まれて、彼女は今日も公園に行くのです。
「公園のネコたち」とは
私たち「公園のネコたち」は、人と動物が共生できる心豊かな街づくりの一環として、中央区で飼い主のいないネコ(通 称:野良ネコ)の避妊去勢手術の徹底を推進し、地域ネコ活動をしているボランティアグループです。
現在は、手術の際に保護された母ネコが子ネコを連れているケースが多く、保護した子ネコたちに新しい飼い主さんを探す活動も同時に行っています。
また、一人暮らしの高齢者が入院したり、亡くなった際に残された大人ネコの保護依頼や、従来の公園のネコたちの活動範囲での障害のあるネコや高齢ネコの治療・保護も増えているのが現状です。
そんなネコたちを保護し、ある一定の期間ここにいて、人間に対する不信感が軽減されたり、病気の治療ができたり、また終焉の場として暖かい場所を与えてあげたり etc...
ネコたちが幸せになるための「トンネル」の役割ができれば。。。という思いで活動しています。
地域ネコ活動とは
無責任な飼い主の行動が原因で捨てられたり、適切な飼い方をされていないネコたちが繁殖した結果 、飼い主のいないネコは増えました。
この飼い主のいないネコたちを追い払うだけではなく、 命あるものとしてとらえ、地域のみんなで話し合いながら、合意したルールに沿って、ネコと共存するための活動です。
ネコたちが引き起こす問題をできるだけ解決するために、私たち人間ができることは大きく3つあります。
「繁殖制限と新しい飼い主さがし」「虐待・殺傷の防止」「モラルの向上」です。
これらの活動を通して、飼い主のいないネコを「地域みんなのネコ」と位 置付けることで、すでに多くの問題が解決されてきた地域が都内にもあるのです。
こうした活動を十数年の間、コツコツと続けてきた結果、飼い主のいない外のネコはほとんどいなくなり、今は高齢になり外で暮らす事が困難になったネコたちを保護し、こちらで隠居生活を送っています。
飼い主のいない外ネコの命
このボランティアの世界に入るきっかけになったのは、仙人のようなおじさんの一言。
「冬の子たちは育たないよ、春の子は育つけどね・・・」
散歩中に出会ったおじさんから聞いたこの一言は、「同じ命なのに、どうして?」と納得できず、飼い主のいない外ネコの存在が気になり、ご飯をあげるようになりました。
それでも自然の環境は厳しく、外ネコの寿命はだいたい5年くらい。。。
お家の中で飼ってもらっているネコたちに比べたら、やはり過酷な環境にあるのです。
生まれても寒い冬を越せず逝ってしまう子ネコを増やさない様に、今日も私たちはいろいろな町を走りまわっています。
当サイト「公園のネコたち」は
「NPOフライングタイガース」がサポートしています。
NPOとは特定非営利活動法人のことなのですが、そもそも「フライングタイガース」は、老人や子供、犬やネコ、草木など地域の弱者に対して「ちょっと手を貸して欲しい」「もう少しだけ手をかければ改善されるのに」といった個人レベルのボランティアグループだったのが、「人生の中でいろいろやってみたい事を実現するために、頑張って法人化してみた」と言うような段階なのです。
そんな訳で、資金力もないし、あるのは皆の目的のために頑張る心だけと言うのが実状です。
 
今は、ネコの事が私たちの暮らす空間の中で目に付くので、様々なネコ達の問題を解決していき、人と動物が共存し幸せに暮らせる街を目指して活動しています。
 
ネコのことを通 じて、今まで言葉を交わすことの無かった人と交流ができ、小さなコミュニティーが出来上がっているのも事実です。
そこでは人が生きていく上でいろいろ出合う問題を解決するために、皆で知恵を出し、工夫をしながら一歩一歩前進しています。
 
都会では人と人のつながりが希薄になっていると言われていますが、好きな物という括りで集まる人たちは、お互いに助け合いながら生きているのではないでしょうか?
これから少しずつですが「フライングタイガース」が歩いていこうとしてる道を皆さんにお伝えしていきたいと思います。